北海道のお花見スポットをご紹介するのは今回で5回目になります。
桜の下でジンギスカンをすることが多い北海道のお花見ですが、今回ご紹介する「モエレ沼公園」は、バーベキューは禁止されているものの、他にはない個性を持つ、『アートなお花見スポット』となっています。
ぜひ、最後までご覧ください!
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桜の名所|北海道モエレ沼公園の特徴とお花見におススメの最適な時期はいつ?
まずはモエレ沼公園の桜の開花時期から調べていきましょう。
モエレ沼公園の桜の開花時期は?
モエレ沼公園は、札幌市東区にある広大な緑地公園です。
■モエレ沼公園近辺図
札幌市内といっても市街地からは少し離れていて、玉ねぎ畑に囲まれた地域にありますので、桜の開花時期としては札幌市街地よりも少し遅れて5月上旬から5月中旬頃の開花となります。
札幌では、東区といえば特産品の玉ねぎとモエレ沼公園です。続いて、そんな札幌ではメジャーなモエレ沼とモエレ沼公園についてご紹介します。
モエレ沼の歴史
「モエレ沼」と聞くと、変わった名前だと感じますよね。
明治時代から本格的な開拓が始まった北海道には、アイヌ民族という先住民がいます。
北海道では地名がアイヌ語から名付けられることがよくあり、更に漢字で無茶な当て字をすることで難読地名が多く存在します。
今回ご紹介する「モエレ沼」も、アイヌ語「モイレ・ペッ」(流れの遅い川)から名付けられました。
現在では、平仮名の「つ」の形をしているモエレ沼ですが、元は一帯の土地が低く、広大な沼でした。
大正時代に排水路が掘られ水田へ水を送るようになるとモエレ沼は現在の規模まで小さくなり、1966年の減反により水田は玉ねぎ畑などに姿を変えました。
その後、モエレ沼は札幌のゴミの埋め立て地を経てモエレ沼公園として整備されました。
最大の彫刻作品「モエレ沼公園」
モエレ沼公園は、壮大な彫刻作品としても知られています。
世界的に有名な彫刻家であるイサム・ノグチが計画・設計を担ったことから、
モエレ沼公園全体がイサム・ノグチの最大の彫刻作品なのです。
■モエレ沼公園園内マップ
1989年から整備が始まったモエレ沼公園ですが、ガラスのピラミッド、モエレ山、海の噴水など、多くの設備がすべて完成したのは、16年後の2005年でした。
1988年12月、残念ながらイサム・ノグチは設計完成後に急逝してしまいましたが、設計前の『人間が傷つけた土地をアートで再生する』というコメントの通り、現在ではアートや文化、スポーツ、自然に触れる場所として親しまれており、国内外から毎年約80万人もの利用者が訪れます。
また、2002年度グッドデザイン賞大賞も受賞しました。
アクセス
■モエレ沼公園
〒007-0011 北海道札幌市東区モエレ沼公園1-1
〇TEL 011-790-1231
〇アクセス 札幌市中心部から車で約30分
〇駐車場 (無料、時期により解放台数が異なる)
4/20~11/20 1500台
通年 100台
※大規模イベント時のみ臨時駐車場(400台)が開放されます
※お花見時期は混雑が予想されます。
〇公共の交通機関
バス 地下鉄東豊線 新道東駅より20分
地下鉄東豊線 環状通東駅より25分
地下鉄南北線 北34条駅より30分
〇入場無料
〇火気厳禁
モエレ沼公園のお花見スポット「サクラの森」
モエレ沼公園の中には、1900本もの桜が植樹された「サクラの森」があります。
樹種はエゾヤマザクラ・ソメイヨシノ・カスミザクラ・ミネザクラ・八重桜の5種類です。
サクラの森には、7つの遊具エリアが隠されています。
各エリアに設置されたカラフルでアートな遊具は、合計126基にものぼり、すべてイサム・ノグチがデザインしたものです。
お花見時期には、アートな遊具エリアで遊ぶ子供達を取り囲むようにたくさんの桜が咲きます。
子連れでお花見に訪れても、子供達を見守りながらお花見ができてしまいますね。
桜の木の下は芝生になっているので、お弁当を食べたりくつろいだりするのにぴったりです。
しかし、春とはいえまだ地面は冷たいので、ダンボールなど断熱できるものを用意することをオススメします。
ちなみに、モエレ沼公園は火気厳禁なので、バーベキューはできません。
お花見後の楽しみ方
お花見の後は、園内をお散歩してみてはいかがでしょうか?
イサム・ノグチは大阪万博やマイアミのベイ・フロント・パークの噴水を手掛けているのですが、モエレ沼公園にもその姉妹版ともいうべき「海の噴水」があります。
2019年は、4月27日(土)から10月20日(日)の間運転していて、一日に3~4回、ショーが行われます。
ショーは15分間のショートプログラムと40分のフルプログラムがあり、夜にはライトアップされたフルプログラムを見ることができます。
大変な迫力なので、大人も子供も見とれてしまいますよ。
「ガラスのピラミッド」内には、北海道産食材を使ったフランス料理レストラン「ランファン・キ・レーヴ」があります。
なんと、ミシュランガイド北海道版で三つ星を獲得した「モリエール」の系列店となっており、美しい景色を眺めながらおいしいお料理を楽しむことができるので、人気があります。
また、レストランの隣にはテイクアウトのお店もあるので、ランチボックスや
軽食を買って、気軽に公園内でピクニックを楽しむこともできますよ。
「ガラスのピラミッド」というと、ルーブル美術館をイメージする方もいらっしゃると思います。
設計当時、イサム・ノグチの友人I・M・ペイが建設中であったルーブル美術館のガラスのピラミッドへのオマージュだといわれています。
モエレ沼公園を快適に移動するには?
公園内を歩いていると、小さな子供が平たいカートに乗せられ、お父さんに引かれて移動している様子をよく目にします。
これは「アウトドアキャリー」とよばれるもので、元はキャンプの荷物を運ぶためのカートなのですが、皆さん、子供しか乗せず、荷物はお母さんたちが運んでいます…。
モエレ沼公園には見どころがたくさんありますが、想像以上に広いため、小さな子供が歩かなくなってしまうことがよくあるのです。
モエレ沼公園を子供とじっくり見てまわるのであれば、アウトドアキャリーが便利ですよ。
モエレ沼公園では、レンタサイクル(有料)も行っていますし、車いすやベビーカーのレンタル(無料)も行っているので、広い園内を快適に過ごすには、移動手段を確認してから入場しましょう。
レンタサイクルは第一駐車場(P1)にあるので、利用する場合は他の駐車場に入ってしまわないよう、気を付けてくださいね。モエレ沼公園はとても広いので、間違えると大変です……。
では、そろそろまとめていきましょう。
まとめ
今回は、北海道のお花見スポット「モエレ沼公園」をご紹介しました。
要点をまとめると、以下の通りです。
メモ
★モエレ沼公園は、北海道札幌市東区にある玉ねぎ畑に囲まれた緑地公園。
★モエレ沼は、元は大きな沼だったが、排水路が整備され、ゴミが埋め立てられた後、16年もかけてモエレ沼公園として整備された。
★モエレ沼公園は、イサム・ノグチが計画・設計に携わったアートパークで、遊具や設備を含めたモエレ沼公園の全体が一つの彫刻作品である。
★モエレ沼公園内にある「サクラの森」では、計126基の遊具を取り囲むように、5種類、1900本の桜が植樹してある。
★モエレ沼公園内には、「海の噴水」「ガラスのピラミッド」など、多くの見どころがある。
★モエレ沼公園はとても広いので、移動にはレンタサイクル、車いすやベビーカーのレンタルが利用でき、小さな子供には自前でアウトドアキャリーなどを利用すると便利。
アートと融合したお花見スポットというのは、全国的に見てもモエレ沼公園だけかもしれませんね。
モエレ沼公園では、数多くのイベントが開催されているのですが、中でも毎年9月に催される「モエレ沼芸術花火」というイベントは、チケットも即完売するほどの大人気です。
しかし、昨年(2018年)は北海道胆振東部地震の影響で中止となりました。
今年こそは無事の開催を祈っています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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今日もあなたにきっと良い事がありますように。